CLASS-Sな逸品
DENTS 手袋「【MENS】15-0007 DENTS ヘアシープグローブ（カシミヤライニング）」

冬のシーズンに紳士の手元を引き締める存在が手袋。現代に至るまで、その手本を示し続けてきたブランドが英国のデンツだ。

1777年に英国にて創業。革の鑑別と裁断技術に長けた名工ジョン・デントの手により丹念に作り上げられたグローブは、手にしていることを忘れてしまうほどのフィット感から「シークレットフィット」と呼ばれた。

デンツは19世紀から20世紀にかけてニューヨーク、パリ、グルノーブル、ブリュッセル、ライプチヒ、プラハ、シドニー、ナポリと世界各地へと高級手袋を展開し、社交の場で身に着けられる存在となった。1953年にエリザベス2世の載冠式用手袋も手がけ、今現在も英国王室御用達を表す”ロイヤルワラント”を授与されているブランドである。

今回紹介するヘアシープスキンの手袋は軽くて柔らかく、ソフトな手触り。デザインはシンプルな手袋だが、装着してみると指に吸い付くようにフィットする。少し触っただけでもわかる質の高さがデンツの伝統を見事に物語っている。

ギュッと握った時の質感は、本物のレザーの味わい。たんなる防寒具にとどまらない、紳士が身に纏うファッションアイテムとして、その質感と丁寧な仕上げでも英国ブランドとしての風格を伝えてくれる。

実際に冬の寒空の下を歩いてみても、カシミヤ素材のライニング（裏地）は薄手ながら十分なほどに暖かい。ちなみに、本モデルのベースとなったモデルは映画『007 スカイフォール』で使用されたもの。ジェームズ・ボンドも、こうした機能性に惚れて任務遂行の携行品にチョイスしたのかもしれないと思わされる。

美しく仕上げられたヘアシープで作られたレザーの仕上げは、身に着け日々を過ごすにつれて年を刻み、その表情を変えていくことだろう。そう、“CLASS-S”のWOODシリーズがエイジングによりそのサウンドを変えていくように…。長く愛される逸品には、そんな共通点があるのかもしれない。